私はガンダムオタクだけど、本当に好きなのは最初のガンダム(ファーストとか呼びたくない)だけであって、そのあとのヤツはほとんどみてないし、あんなもの飾りですと思ってる。けど、「Ζガンダム」だけは15年前にリアルタイムで見ていただけあって、思い入れはある。
というわけで、三部作の最後ということで、なんだかんだ言って前2作をちゃんと見てしまっている者としては一応、最後まで見取ってやらなければ、という半ば義理チョコのような感じで見に行ったのであった。
うん、うん、うまくまとまってはりまんな。これはまるで、アニメの幕の内弁当やな~(彦マロ)というのが第一印象。
というのも、超失敗作である前作「恋人たち(笑)」より、今回は話が格段にまとまっていて、映画という形にはなっていたのである。TV版のいろんな無駄を潔く省いていた。おかげで展開の異常な速さも、かえってスピード感があって見てる者を飽きさせなくて良かった。恒例の、こっけいなやりとりもあったが、バックには常に「戦争」というテーマが重きをなしていたので、それほど辛くはなかった。
でも、元のTV版自体が正直大したことないので、それをうまくまとめただけでは、あまりほめることはできない。新訳というなら、TV版を知ってるファンを驚かせるような、何らかの仕掛けがあるのかと思いきや、ただ最後を強引にハッピーエンドにしただけ。「アムロが現れる」とか、「シャアのダークサイドが垣間見える」とか、「シャアが超カッコイイ赤いモビルスーツに乗る」とか、「ハマーンがシャアにコクル」とか、「ジェリドがいい奴になって最期かっこよく死なして汚名を挽回させる」とか。。。と、いろいろ妄想を膨らませて期待してたのに。なーんにもなかった。カミーユがハッピーエンドは別にいいけど、つじつま合わせのセリフもセンスゼロ。「メットを交換する」とか「一瞬寝ぼけてました」とか笑わしよんな。
富野さんも落ちたものだな。と情けない気分になった。
ただ、冷静に振り返ってみると、大画面で観る迫力はやはりすごかったし、古い映像の使いまわしに対する違和感やストレスも、今回はそれほど感じなかった。80年代を懐かしむことができ、カツ、最新技術を駆使した映像を楽しむことができた。ガンオタにとってはそれだけで満点なのかもしれない。
カツがそれほどうざくないのと、シンタとクムがTVとは逆にいい味だしてたのと、お兄ちゃんが出てこなかったこと、存在自体いらないと思うレコアもそれほどうざくないこと、ヤザンがいいアクセントになってたこと、などもよかった。細かい点の説明不足はある程度しょうがないし。
TV版自体が登場人物やモビルスーツや固有名詞が多すぎて、わかりずらく、内容もあちこちにぶれててるのに、さらに短い映画版にまとめるのはさぞ大変だったろう。★★★☆☆
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