厳かな気持ちで鑑賞しました。
●若者の会話が今風で、すごく身近に感じられた。
●始めは、主人公の西郷役の二宮さんは小柄で子供っぽくて、少し違和感を感じた。
●でもすぐに慣れた。演技がうまかったので。
●西郷とプライベートライアンのアバムがダブった。
●硫黄島に民間人が住んでいたのを始めて知った。
●始めの20分くらいはまったりしてたので油断してたら、いきなり米軍の空爆がきた。すごい迫力。自然と椅子から腰が浮いて、姿勢を正した。
●震えた。「これが、た、た、か、い...」とアムロのような感じで震えた。
●この頃になると制空権が皆無なので、米軍のやりたい放題。せっかく作ったものも一瞬にして破壊されてしまう。なんということだろう。サイパンや硫黄島が陥落した後、まるで害虫駆除されるように日本列島はズタズタにされたのだ。くやしい。
●西中佐の存在は昔ネットで見て少し知っていたけど、映画を見る時点ではすっかり忘れてしまっていたので、馬でさっそうと現れた西中佐の笑顔をみて、涙でてきた。演じる伊原剛志さんもイメージにぴったりで超かっこいい。
●謙さん演じる栗林中将はやっぱり存在感抜群。アメリカ帰りの男で、合理的な考えを持つ栗林閣下の号令で、天皇陛下万歳。なんというか武士道を感じた。迫力があって燃えてきた。
こういう指揮官がいる軍は士気が上がるのもわかる。
●今回は大規模で派手な戦闘シーンはなかったけど、日本がどんどん追い詰められていく不安感や恐怖が良く伝わってきた。
●今までスカッとするような戦争映画が好きだったけど、そもそも戦争にスカッとする要素などない。
●洞窟内で若者が次々と自殺していく。なんということでしょう。これはなんということでしょう!さっきまで普通にしゃべっていた友達が自ら死ぬんです。泣きながら。
●逃亡した日本兵が、同じ日本人に殺される。投降した日本兵が米兵に殺される。こんなのもう戦争じゃないよ。。。いや、でもこれが戦争の現実。
●西さんも栗林閣下も、あれほど存在感あったのに、最期はすごくあっけないし、無残。漫画やドラマのような英雄はいない。
●大本営め…。談合、やらせ、いじめ、偽装、粉飾...
●戦闘開始からの時間の経過がよくわからないのが残念。36日間も粘ったんだから、「○日目」とか表示してもよかったんじゃないだろうか。ベタかな。
●硫黄島と本土との距離や位置関係を表現して欲しかった。外国人や日本人(!)にわかるように。
●「飢え」で苦しむ表現が少なかった。
●意外と「手紙」自体が少なく感じた。もっともっと紹介して欲しかった。
●淡々としていた。やろうと思えばもっとできるんでしょうけど淡々としていて、これはこれでよかった。リアルさを追求しているから、これぐらいが絶妙ともいえる。
でも、映画として泣きたかったなというのもある。
こんな映画をつくってくれたハリウッドの器のでかさに感服します。日本もこういう映画をガンガン作って欲しいものです。洞窟内のシーンとかならお金はかからないはず。
★★★★☆
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